ぽくぽく日記

毎日のくらしをぽくぽくとさんぽするように味わいたい。

タイムリミットは16時 後編

 おはようございます。
 今日もよく晴れて気持ちのいい朝です。
 都会へ引っ越す前の、ずっと住んでいた生まれ育った町は、くもりの日が多いところでしたので、越してきたばかりのときは、場所がちがうと毎日の天気がこんなにもちがうのかとおどろきました。

 

 さて、運転免許更新の結末です。
 視力検査で引っかかり、幸運にも発見しためがね店でめがねを注文したものの、フレームを選びわすれるという失態を重ねるあさかいおは、無事免許を更新できたのか?

「あさか様、フレームを選んでおりません」
 店員さんに言われて少々動揺したものの、似合うとか似合わないとかはこの際重視せず(いちおう試着して、すこしは考えましたが)比較的安い価格のフレームのなかから無難なものを選び、先に会計をすませました。すこし考えれば、お金を払って、それで控えをもらって、めがねのできあがりを待つという流れがふつうだということはわかるのですが、なにしろわたしはあせりすぎないようにしようと念じながらあせっていたので、そんなことにも気づかなかったのです。

 できあがり時間は20分ほど遅れましたが、無事めがねを受けとることができ、ひとまず安心しました。
「かけてみて、まわりを見渡してみてください。大丈夫そうですか?」
「ああ、とてもよく見えます。ありがとうございました!」
 店員さんにお礼を言って、もと来た道をたどります。
 時刻は午後1時すぎ、くいしんぼうなわたしはおなかぺこぺこですが、お昼ごはんは家に帰ってほっとしてから食べたいと思い、コンビニではあたたかいほうじ茶だけ買って、のどをうるおしました。待ってて、テーブルの上に置いたお弁当。朝出かけたときは、帰りがこんなに遅くなるなんて思ってもみなかったのに…!(自業自得)

 警察署までもどると、買っためがねをかけて遠くの景色がはっきり見えることを確認してから視力検査の列に並びました。
 もう今度は大丈夫、ぜったい見えるはず…!と自分に言い聞かせてもやはり緊張しました。並んでいる人が午前に比べてすくなく、あっという間に順番が来て、さらにどきどきしました。

「はい、次の人」
 部屋に入ると午前中と同じ検査官でした。わたしの更新用紙に書かれた視力再検査の書きこみを見て、目をきらりと光らせます。
「お願いします」
「はい、じゃあ、これは?」
「左」
「これは」
「下」
「これは」
「上」
「これは」
「左」
「1回めと全然ちがうねぇ。レンズ換えた?」
「はい、めがね、買ってきたんです…」
「合格です。次、3番の窓口に行ってください。次の更新のときは、事前にめがねが合ってるか見てもらったほうがいいかもしれないねぇ」
 初歩的な指摘を受けながら、わたしは合格することができ、運転免許を更新することができました。
 新しい免許の写真は、安心したのと、どっとつかれたのとで、かなり顔がのびていますが、それも思い出です。わたしはこの顔写真を見るたびに、更新前の視力検査をおこたるという初歩的なミスのためにひとりでドタバタした1日のことを思い出すでしょう。

 へろへろになりながらお夕飯の買いものをして家に帰りました。
 そしてにやにやするほど安心しながら、お弁当を食べました。朝ていねいに下ごしらえしてつくったエビマヨが、我ながらぷりぷりとおいしくて、1日がんばった(?)なぁと静かに思いをかみしめたのでした。