みなさま、こんばんは。あさかいおです。
近ごろ目にする学習教材のCMがたいへん気になります。
それは、小学校低学年くらいの男の子が元気よく帰宅するシーンからはじまります。
男の子が帰ってきたのと同時に、パソコンに向かっているお母さんが間髪入れずに
「勉強しなさい」
と声をかける。男の子は、その声を聞きおわるよりもはやく、届いた教材が楽しみで仕方ないというふうに開ける。お母さんは満足げに男の子を見つめる。
とまあ、こんな流れなのですが、わたしには引っかかることしかありません。
学校での勉強のあとも、うちや塾でもっと勉強したい! という子どもはいても不思議ではないので、これは引っかかりポイントから外れます。
〈引っかかりポイント〉
①「勉強しなさい」と強制された子どもは、果たして自ら勉強するようになるのか。
②帰宅してすぐの子どもにかける母親の言葉が「勉強しなさい」でいいのか。
③子どものほうも、どんなに魅力的な教材が知らないけれど、母親と会話することなく、おやつを食べることもなく、新しく届いた教材を開けることに心おどらせている姿はにわかには信じがたい。
世の中には、このCMに何も引っかからない方もたくさんいらっしゃるんでしょう。だから、このCMが放送されているわけです。
わたしは、まあまあ勉強ができるほうだった中学校までも、どこがわからないのかわからないレベルにまで成績が落ちた高校以降も、「勉強しなさい」と言われたことがありません。「~しなさい」という言い方自体、されたことはほとんどないです。帰ったら、母のとなりやごはんをつくる母のうしろで、いつもおやつを食べました。
だれひとり同じ人がいないように、家庭のあり方もさまざまです。見本や正解などはありません。自分や自分の家族がスタンダードではないと知ることができるのはCMのよさなのかもしれません。