ぽくぽく日記

毎日のくらしをぽくぽくとさんぽするように味わいたい。

秋の魔女

 みなさま、こんばんは。あさかいおです。
 今日は、ほどよく晴れて気温もちょうどよく、久しぶりの秋らしい日だったと思います。

 

 わたしはキンモクセイの香りが大好きなのですが、あのお花って、二度咲くのでしょうか?
 今年の秋は「あちーーー!」とうだる日がつづいたかと思ったら、すぐに肌寒い日がつづいて、キンモクセイのほわほわとただよう夢のなかにいるような香りをあまりかげなかった気がして、残念に思っていたのですよ。
 そうしたら、また、どこからともなくほわほわとキンモクセイの香りがするので、木を探して近寄ってみると、小さなオレンジ色の花が咲いていたんですよ…!
 キンモクセイは二度咲くのか? もしかして、知らないのはわたしだけ?
 いろいろ疑問はありますが、とりあえずは秋の甘い香りを胸いっぱいに吸いこんでいます。

 

 

『長い長い殺人』(宮部みゆき 光文社文庫プレミアム)を読みおわり、次に読んだのは『西の魔女が死んだ』(梨木香歩 新潮文庫)です。この本は、ブックオフで自分で買ったものです。
 秋は魔女にひかれる…。ハロウィンのせいかしら? クリスマスもあるし…。

 

『西の魔女が死んだ』には、とっても魅力的なおばあちゃんが登場します。
 ていねいに料理をつくり、ざばざばとすっきり洗濯をして、庭に花や木やハーブをたくさん植えて大切に育てているおばあちゃん。孫のまいが大好きで、でも子どもとして接しているというより、小さな大人として対等に関係を築いている感じ。
 いいなあ、こんなおばあちゃんがいたら…! わたしも魔女修行をさせてもらいたい…!

 

 わが家の魔女(祖母)は、修行を遠慮させていただきたいおばあさんですが、おもしろいところもあるので、つづっていきたいと思います。

 

 祖母とは、父方の祖母のことであります。
 かわむら家で同居しているにもかかわらず、わたしたち姉妹は祖母に(ついでに祖父にも)かわいがられた思い出がほとんどありません。
「おじいちゃん、おばあちゃん」と呼ばれるのをいやがったそうですし、孫がかわいいかどうかは人によるのでしょう。

 

 まあ、それはわきへ置いておいて「わが家の祖母あるある」と挙げていきたいと思います。

 

お礼がけんか腰

 ごみ捨てや買いものに行ったとき、お礼を言うのですが、かなり独特なのです。
「あーあー、どうもすみませんでしたねぇ! もーしわけありません! はい、どうも!」
 こんな感じで。
 やらないほうがよかったか…? と、こちらの心がささくれだってしまうので、むしろお礼を言われないほうがいいです(というか、お礼なのか、これは)。
 しかし例外がありまして、好きなもの(カステラパンなど)をもらうと、いつまでもしみじみとありがたがっています。それは、ちょっとかわいい。

 

まさかの「おしりを出した子 いっとうしょう」

 お風呂に入るタイミングが誰かとかぶりそうになると、歩行器を爆走させながらやってきて、祖母お得意の決め台詞「あたし先に入っていいカナ!?」で王手をかけます。
 トイレのタイミングがかぶりそうになったときも同様です。おしりを半分出すというグレードアップ体勢で「あたし先に入っていいカナ!?」と、トイレ権を獲得します。

 

無駄にアレンジする

 たとえば、大根のたまり漬け。
 親戚のおうちからいただいたものがとってもおいしくて、つくりかたを聞いてきたのはいいけれど「大根に塩をして、出てきた水分を全部捨てる(大根のくさみを抜くため)」という最も重要じゃないかと思われる工程を「もったいない! 半分だけ捨てよう」とオリジナルアレンジをきかせて、誰の箸もすすまないものができあがった。
 このようにしてできあがった料理は数多くあります。

 

 

 ふだんは、小憎らしいおばあさんだ…と、苦々しく思うことが多いのですが、こうやって書き出してみると、思わず笑ってしまって、祖母に期待する自分がいます。
 やっぱり、人っておもしろいですね。