ぽくぽく日記

毎日のくらしをぽくぽくとさんぽするように味わいたい。

10年越しの魔法使い

 こんばんは。
 土曜日のお夕飯は、おうちバイキングにしてみました。いつもよりすこしだけ品数多めにおかずをつくって、おぼんに取り皿をのせて、バイキングのように好きなものを盛りつけました。ふつうのおかずなのですが、取りに行くとなんだかたのしかったです。

 10年ほどかかって、やっと『ハリーポッターとアズカバンの囚人』(原書)に突入しました。

 英語がわかるようになりたい!と思ったのは、中学2年生です。ディズニーの実写映画『飛べないアヒル』のチャーリーに惚れまして、彼の話す言葉を翻訳せずにわかるようになりたいと熱望しました。
 中学生のときは英語は得意科目で、「わたしって英語できる!英語おもしろい!」とうきうきしていました。

 高校から大学は打って変わって英語の授業がたのしくありませんでした。授業のレベルが上がりすぎて(わたし的に)、わからないところさえわからなくなりました。わかろうとすることを放棄した結果、英語が得意だと思っていた自分をまぼろしのようになつかしむ状態になりました。英語の成績はさんざんなものでした。

 社会人になって、「もう一度英語をやってみようかな」と思ったときがありました。とりあえずTOEICでもやってみるか…と問題集を買って、ちょこっと勉強して、2回受験しました。結果は400点くらいとかなり低かったです(990点満点)。滝のような問題量と星の数ほどある未知の単語に圧倒されておわりました。

 本屋さんで、TOEIC対策の参考書や単語集を手にとることもあったのですが、どれもこれも全然おもしろくなさそうで(一生懸命つくってくださっている方、すみません…)TOEICのための勉強をするのはやめました。

 英語ができるようになりたいと願いつつも、あれもだめこれもだめという状態だったとき、大学生のときに買ったハリーポッターシリーズの原書がふと目にとまりました。『賢者の石』と『秘密の部屋』の2冊です。大きな本屋さんに行ったときに「これが読めるようになったらいいなぁ」と、まったく歯が立たない英語力ながら買いました。
 パラパラとめくってみましたが、当時と変わらず全然わかりません。
 でも、わからないならわからないなりに、そのまま読んでいいんじゃないか。開き直ったような考えが浮かんできました。
 TOEICのための勉強をがんばれば、TOEICの点数は上がるかもしれないが、TOEICの問題ができるようになるだけな気がする。わたしは、映画や小説を英語のままで楽しめるようになりたいから、英語ができるようになりたかった。だったら、まわりくどい勉強なんてしてないで、ほとんどわからないままでも、映画や小説をどんどん味わえばいいんじゃないか。目の前に立ちこめていたもやもやが晴れたような気がしました。

 わからないところをわからないまま読むので、1冊のうち半分くらいがぼんやりとわかるくらいの読解力です。単語がわからない、ひとつひとつの単語はわかるが文章になるとどういう意味なのかわからない、時制や仮定法や二重否定がこんがらがってわからない。「わかる」より「わからない」ほうが断然多いのですが、これまでの英語の勉強よりはるかに気が楽で、そしてとてもたのしいです。
 読むのはおそく、1日数ページしか進みませんが、原書で味わうハリーポッターは魔法の世界をよりリアルに感じられてわくわくします。
『秘密の部屋』までは映画で観たストーリーをおぼえているので、それを参考に本を読んだ部分もあるのですが、『アズカバンの囚人』からは映画のストーリーはほとんどおぼえていません。記憶があるのは、最後のほうの作品を観ていた妹の「ハーマイオニーのおしりキレイーーー!!」というおたけびくらいです。そんな感じですが、まあなんとかなるでしょう。今日もマイペースに本をひらきます。

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            古本で原書をそろえました。
       自分が持っているのと同じ出版社の本を見つけるのが
            意外とむずかしかったです。